第1章とかそんな大仰な物ではなく短なる終章

2/6
前へ
/6ページ
次へ
季節は流れて春になりました。 病院の前にある桜の木が少しずつピンク色になってきました。 私が入院してからもう二週間が経ち、少しずつ病院での生活に慣れ初めてきました。 しかし、ある日突然動かなくなってしまった私の左腕。 左腕がピクリとも動かない事への違和感は全く慣れません。 お医者さんは治る見込みが無いと言っていましたが、私は動かなくなってると思わないのです。 なぜでしょうか? 暗く、じめじめした梅雨がやってきました。 入院生活も二ヶ月を超えました。 看護師さんにこの個室の物は自由に使っていいと言われて、最初の頃はおっかなびっくりでしたが最近は自分の部屋の様に扱えます(笑) まぁ、それはさておき私はあまり梅雨が好きではありません。 外で遊ぶのが大好きだった子供のころ、梅雨の日にも公園に出かけていってしまい、両親にこっぴどく怒られてしまいました。 子供のころを思い出すと、自分はなんであんなに無謀だったのだろうかと思いますね(笑) しかし子供のころを思い出しても、私の腕は動こうとしません。 あの頃の私は腕をぶんぶん振り回して遊んでいたのに。 なぜでしょうか?
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加