第1章とかそんな大仰な物ではなく短なる終章

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季節は一巡し、春になりました。 この病院で過ごした一年間、まるで地獄よようでした。時極と言い換えてもいいかもしれません。 一日を無為に過ごし、一日を無意識に過ごしてしまいました。 しかし私の腕は動きません。 ああ、嗚呼、羨ましい。 病室から見える公園。 あそこで遊んでる子のあの自由な腕。 ウラヤマシイ……。 なんで?なンで?ナンデ? なんでワタシの腕は動かないノ? ナニガワルイノデスカ? ワタシガナニカシマシタカ? 私は何も悪くない! 私がこんな目にあうのは間違っている! 嫌だ! 嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!! どうして私の左腕は動かないの!? 動かない腕なんていらない! 外面だけで役に立たない飾り物なんて必要ない! なんであの娘の腕は動くの!? なのになんで私の腕は動かないの!? なんで…… もう…… こんなもの…… 必要ない……。 ──────────────────
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