E.T.

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「自転車ぐらい乗れんでどないする」 そういいながら親父は俺の回りを自転車でぐるぐる回っていた。 「んな事言うても乗れんもんはしゃあないやろ」 俺は少し反発した。 「5年生にもなって乗れんのは恥ずかしいぞ。中学からは自転車通学やし乗れるようにせんと。補助輪付けたまま通えんやろ」 そう言うと俺を自転車に股がらせて後から押すという自転車の特訓ではベタなものをやりはじめた。 それが効果あったのかどうか分からないが2時間後には検定課目である50mは一人で乗れる様になった。
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