第2花

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カラン、ザー、コロン カラン、ズー、コロン 一人の光るような服を着た女の人が、歩いている。 髪を結い上げ、簪をさし、人を連れて。 顔は、良く見えない。 「私は・・・前世は、花魁じゃなかったのかな・・・」 ぽろり、口からこぼれた声に、花魁さんが止まって振り向いた。 顔が見えた。あれは私だった! 何故か笑っているように見える。 (なんで笑うの? 私になにか、あるんですか・・・?) 悲しくなってきた。 涙をこらえる私に、花魁の私が指をさした。 指をさしたその先に、一人の男性が立っていた。こちらに走ってくるようだ。 花魁の私も、その男性に手を振った。 そしてまた歩きだし、男性の元へ行った。 なんだ、カップルなのか・・・。 前世の私には恋人がいたの? 「私の前世の恋人、見てみたいな」 私も二人の元へ走り出した。その途端、追いかけているはずの二人は急に遠くへ離れ、消えた。 私に手を振りながら。 (待って、私!聞きたいことがたくさんあるの・・・あなたの彼も知りたいの・・・!!) 必死に走っても、もう二人の姿は消えてしまっていた。 (おねがい、待って、)
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