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「なんせ変わった方ですからね」
西田さんのそういった顔は、困ったような、けど師匠への尊敬からなのか、笑顔であった。
私もつられて笑顔になる。
「それにしても、美代さんが元気でよかったで」
急に言われた私は?マークを浮かべる。
「私、元気なさそうに見えます?」
「いえ、先ほど寝ていらしたとき、うなされているようでしたから・・・」
(なるほど、でもそれは夢のせいだな、うん。)
私は納得して、うん、と頷く。
「あれは、単に夢見が悪かっただけですから。今は全然大丈夫ですよ!」
「なら良かった・・・」
ふう、と一息つくと、私はあることに気がつく。
「あの、西田さん」
「ん、なんですか?」
「もしかして、何処かに向かわれている途中だったのでは・・・?」
そう、西田さんの背には少し大きめの、風呂敷で包まれた荷物があった。
帰宅途中、だったのかもしれないが・・・
「・・・あぁぁああぁあっ!!!!!!」
思い出したように叫び、ザッと立ち上がった西田さんにびっくりして目を開いた。
(元気だなぁ、西田さん。てか、この時代の人は年齢関係なくすごいのか・・・?)
すごく今更であるが、西田さんは50~60歳くらいの男性である。
・・・若い兄ちゃんではありませんよ?
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