第1花

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でもそれ以来、「私に許可を取りなさい。」「我が家は代々そうやって生きているのです」と親に言われて、恋愛に億劫になっていた。 ・・・まして、自分の過去が花魁だと考えると尚更。 花魁といえば、吉原の遊女の中でも高級位を指す。花魁と会うため、営むために、多くの男性が金を使ったという。 花魁もきっと、金を出した多くの男性と付き合い、営み、本当の恋愛などしなかったんだと思う。 少なくとも、私自身はそんな風になりたくはないと思っている。自分が本当に好きになった人と、ずっと一緒にいたい。 とっかえひっかえ、コロコロ変えるようなことは絶対に嫌だから。だからこそ、自分は恋愛などすべきではないとも思う。 ・・・なんか眠くなってきた(暑いし)。 「ごめん、寝る」 「え、美夫課題は?」 「30分後に起こしてー・・・zzz」 「寝るの早。」 私は睡魔に逆らわず意識を飛ばした。 なんだか眩しい。太陽光って、目を閉じてても眩しいんだな・・・きっと夏だから、窓から光が入って眩しいんだなろうな・・・ ちょい待ち、教室でカーテンしてたはずなのに眩しい訳ない!! (一気に目ぇ覚めた・・・) ガバッ! 体を勢い良く起こす。あ、貧血・・・ 「・・・・・・えっ、ちょっと。」 なんなんこれ。
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