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そのヒカルさんの伏し目がちな顔を見つめる。
(なぜ首筋まで赤くするんだ?)
(なぜさっき俺を睨んだ?)
勘違いしそうになる…。
その勘違いが、疑心暗鬼になっている俺の感情をそうだと。後押しする…。
「すまん…。嫉妬したんだ…」
嫉妬?
嫉妬と言う単語に甘い痺れを感じた。
ヒカルさんの黒髪が揺れ、俺を見る切れ長の瞳。薄く赤く艶めく唇…。
狂わされる。
男に魅せられた男がどうなるのか…。
俺の一目惚れは間違いではなかったのだと。
改めて確信する。
「剛…?」
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