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「それじゃあ薄幸な俺はあんたの好みにぴったりだ」 今にも理性を失いそうな僕を 透明な瞳で見上げたまま薫は 「あれはか弱そうに見えてその実――誰にでも寄生して生きられるほど強いから」 まさに今このタイミングで 別の男とベッドを共にしているであろう弟を揶揄して笑った。
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