12/33
前へ
/33ページ
次へ
「言うなよ。彼も可愛い人だ」 余裕を見せたかったんだ。 「彼は構って欲しくて絡みついては、小さな刺で人を傷だらけにする――可愛い蔓薔薇みたいな人さ」 微笑み答えながらも 爪が食い込むほど固く 僕は拳を握っていた。
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

43人が本棚に入れています
本棚に追加