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それなのに――。 「いいよ」 僕は言って いつも優雅にバイオリンを操る 宝物のような指先に口づけてしまう。 「けど君の言う『抱いてほしい』ってさ、ただ誰かに優しくされたい――それだけのことだろう?」 僕はどこかで たかをくくっていたんだ。
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