手を伸ばしたその先に

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今日も劣勢の中、戦地へ赴くあなたが言った。 「…ホントはな、怖いんだよ。どんな大義名分を掲げようと、死んじまうのは怖いんだ。俺は…近藤さんみてえに潔く死ぬ覚悟もねえ。笑っちまうだろ?こんな情けない男が参謀なんてよ。」 ーーいいえ、そうは思わない。 どんな死に方であろうと、壮絶な痛みと苦しみが襲ってくる。 未知なるものに怯えるは、誰しも同じ。 ただ武士たる私達が唯一恥じねばならぬのは、背を向けて逃げる事だけ。 「あなたは強い。だって、私が見込んだ男だもの。」
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