手を伸ばしたその先に

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受けた銃弾は五発。 致命傷は左胸と腹部を貫いた二発。 身体が焼けるように熱く息が出来ない。 朦朧とする意識の中、 「ーーー幸華…っ!」 うつ伏せに転がった視界の先で、あなたは這って私に近付こうとしていた。 …ああ、防ぎきれなかったのか… 『銃に人は勝てへん。忍びが最強や言われた時代はもう終いや。』 そう注意を促していたクセに、自分が土手っ腹に銃弾を浴び、まっ先に死んでしまった馬鹿な男を思い出す。 「なんっ、で…俺の前にっ…!…お前だけなら…っ……逃げれただろっ!?」
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