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…馬鹿ね。
逃げるつもりなら、とっくの昔にトンズラしてる。
確かに、殆どの銃口が狙っていたのは、反勢力主軸のあなたの方。
だけど私だって、無傷では済まなかっただろう。
だったら…
どうせ鉛玉を喰らうんだったら、せめてあなたを護る盾に、と。
「…ご、め……ゴフッ…」
もしも私が沖田さんだったなら。
もっと敵を切り裂けた。
もしも私が山崎さんだったなら。
一発も〝副長〟に当てさせなかった。
もしも私が男だったなら。
「ーー幸華ぁっ!…死ぬ、なあっ!」
そこまで みっともなく、あなたを泣かせたりしなかった。
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