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「僕も皆とは違う。僕の髪も珍しい色でしょう?僕の両親は金髪だったのに、ね」
レオンが薔薇の茎を握る。棘がついた茎はレオンの手にゆっくりと赤い玉を作っていく。
フルーレティは視線を変えられなかった。レオンがこれから何をするのか、好奇心が体中に満ちる。
「フルーレティ様も、僕も、他の人と違うからこそ似てますね」
赤い玉が地面に落ちた。弾けて広がった赤い花弁。まるで薔薇の花みたい。レオンが血のついた手を背に隠し、フルーレティの前で頭を下げる。
「我はフルーレティ様の付き人、あなたに忠誠を誓う騎士、レオン。この体も、魂も、全てを我が主フルーレティ様に捧げる。我が血によってここに誓いをたて、魂に刻む」
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