第1話 付き人

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すぐにレオンの頬が薔薇のように染まり、顔を伏せる。風がさらさらと薔薇を揺らし、フルーレティの髪で遊んでいく。血の臭いも消えてしまった。 「すみませんっ!本で騎士がお姫様に忠誠を誓う言葉って格好いいな、と思ってて。言ってみたかったんです」 よほど恥ずかしかったのか、レオンは顔を上げようとはしない。フルーレティはレオンの頭をわしゃわしゃと撫でる。ブルーシルバーの髪は柔らかく、艶やかで、手入れがよくされていた。 「………ありがとう。私ね、嬉しかった。だって、今までそんな言葉を言ってくれる人なんて居なかったから」 心の底から嬉しかった。レオンはフルーレティを悪魔として見ようとはしない。自分に忠誠を誓う騎士。レオンへの警戒心ももう無かった。 「………ここに居ましたか、フルーレティ様」
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