願い

3/18
前へ
/39ページ
次へ
だけどハッキリと分かった事が ひとつだけある。 琉惺に初めて抱かれた翌日。 これ以上琉惺にハマっちゃ いけないって思ったから 彼と目を合わせないまま 逃げるように会社を出た。 追いかけられて掴まれた腕に 私の胸が大きく鼓動したのを 今でも覚えている。 連れ帰られた彼の家の玄関で ひれ伏したのは 身体だけじゃなかった。 彼の名を呼んだ あの瞬間から私はもう 琉惺の心までが 欲しかったんだと思う。
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!

709人が本棚に入れています
本棚に追加