冷たいキス

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私は唇をギュッと結んで 祐介から体を離した。 じりじりと照り付けるこの太陽が 祐介の体にも染みて 祐介に温もりを戻してくれたらいいのに。 「…祐介を…お願いします」 私が深く頭を下げると、熱されたアスファルトに大粒の涙がポタリと落ちた。 祐介が車に乗せられ、お義母さんとお兄さんもそれに乗り込むと 車はゆっくりと発進した。
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