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「シャロンといえばハンドカンの早撃ちだしね」
「早撃ち?」
射撃を終え、戻って来た凪がナターシャの言葉に反応する。
「あれ? 凪ちゃん相方なのに知らないの? ワトスン君は西部劇のガンマンなんだよ。ズキュ、ズキュン」
陽榎はニヤつきながら手で銃を模り撃つ真似をする。
「大袈裟だよ」
ワトスンはそう言って缶のコーラを飲み干す。
「その缶かして?」
「凪に見せてあげなよ」
「いいけど。狙って? 動いて?」
「お好きにどうぞ」
ナターシャはワトスンからコーラの缶を受け取り、射撃場に投げ込む。
途端、ホルスターから拳銃を抜き、目にも留まらぬスピードで4連射する。
そのまま拳銃をトリガーガードを支点にクルクルと回しホルスターに仕舞う。
ナターシャは落ちた穴だらけの缶を拾いに行き、凪達に見せる。
「「おぉ~」」
凪と陽榎は歓声をあげ、拍手する。
「本当に西部劇に出て来る凄腕ガンマンみたいにですね」
「狙ってやると一発がやっとなんだけどね」
ワトスンは凪の隣の椅子に座り、ポケットから紙煙草を取り出す。
「良いコンビかもね。一人が拳銃使いで、もう一人がライフルマン」
「そもそも欠点の無いコンビの方が凄い気がするけどね」
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