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「それで新入社員をわざわざお出迎えって? 何? 伝説のソルジャーかなにかなの?」
綺麗な銀髪を棚引かせる背の高い白人女性は、気怠そうにロビーの椅子に持たれかかり脚を組む。
「空軍特殊降下猟兵の人だって。所謂日本版SAS」
もう一人のセミロングのブルネットにサファイアの様な青い瞳と言う風貌の女性が軽く振り返り答える。
「あぁ、貴女の親戚か何か?」
「違うって。私は海軍陸戦隊よ。白人って私達日本人を全員同じ顔だと思ってるでしょ」
「あらあら心外だわー。我々ロシア人はヤポンスキーには敬意を持ってるのよー」
「黙れ露助」
白人の女性はわざとらしく目を見開き、手をヒラヒラとさせ、白々しく言う。
もう一人の女性はそれを軽く睨みつける。
どうやら彼女は日本人の様だ。
「ハ~ルカ。ジュース買って来たよ~」
後ろからブロンドのポニーテールの女性がペットボトルを抱え走ってきた。
「サンキュ」
彼女はハルカと呼ばれた先程の日本人女性にペットボトルを手渡す。
「リーネ。私のは?」
「? ないよ? 頼まれてないもん」
リーネと呼ばれた彼女は不思議そうに小首を傾げる。
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