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「い、いえ皆さんは大丈夫そうだと思います。多分」
「そうよかった。そういえば貴女日本の空挺部隊の出身なのよね?」
「あ、はい。皇国空軍第一空挺団第7特務降下猟兵旅団にいました」
第7特務降下猟兵旅団。
日本版SASとも言われる空軍最精鋭陸上部隊である。
第一空挺団は、空軍陸上部隊と言うだけでも珍しいが、陸海空三軍の陸上部隊の中でも最も精鋭と目される部隊で「空の神兵」の称号を持つ。
「その、えと、アナスタシアさんは何処にいらしたんですか?」
「私? 私はロシア連邦軍参謀本部情報総局」
「と言うことは」
「GURのスペツナズよ」
「す、凄いですね……」
凪が少しどもりながら感嘆の声を上げる。
「そ。ありがと」
ナターシャは凪に素っ気なく返事する。
「そういえば先程キルシアさんがナイトストーカーズ出身って言ってましたね。パイロットさんですか?」
「えぇ。腕だけなら世界一よ。“頭が狂ってる”以外は完璧」
「えと、そうなんですか……」
ナターシャの頭が狂っている発言により空気を読んだ凪が押し黙る。
「あの、その伊瀬さんは、陸さんの方ですか? 海軍さんの方ですか? それともうちの空挺団の方でしょうか?」
「んー貴女は何処だと思うの?」
「えと、外れてると思いますが、雰囲気を見た感じが海軍さんの方かと。海軍さんは伝統的にユーモアを大事にしますし、雰囲気が紳士的……いえ、女性ですから淑女的って言うんですかね? で気品が高いので。後、服装は結構ラフですがきっちりとしていてブランド物なので恐らく彼女はお金持ちか旧華族の家柄のいい家のご出身かと」
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