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「観察力あるわね。確か海軍の海兵隊? だっけ?」
「陸戦隊ですか?」
「そうそれ。それで貴族だったみたいよ。詳しくは本人に聞いて」
なんとも投げやりである。
後で聞いたところによると、
「皇国海軍呉鎮守府所属陸戦隊第8特殊機動旅団第101特務大隊」
との事。
「ねぇ。凪ちゃん。私達これからアメフト見に行くんだけど来る?」
「アメフトですか?」
「アメフト。ペイトリオッツ対セインツ。車は凪のマスタングもどきでも私達と会社のメルセデスでも好きな方で」
「ちょっとマスタングもどきって酷くない? 1967年型シェルビー・マスタングに日産のRB26DETTエンジン積んでるだけじゃん。そりゃ普通のアメ車はV8エンジンだけど、直6の日本のエンジンでもいいじゃないか!!」
「語るな面倒臭い!!」
「伊瀬さん、車お好きなんですね」
「ほら凪ちゃんも苦笑いじゃん。陽榎の話は私が聞いてあげるから」
此処まで黙ってたリーネが、猫の様な甘えた声で陽榎に後ろから抱き付き、頬に軽くキスをする。
「はわわわ……、これがアメリカ人……」
凪は再び顔を真っ赤にして顔を覆う。
「それ手の間から見てるわよね」
「まぁいいわ。詳しい話は車の中でするわ」
「え? 凪ちゃんは私のマスタングに……」
「リーネにでも乗ってもらえ。どーせ運転するのは私なんだから」
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