Episode 3  little Don Juan――ドンファン

10/20
前へ
/39ページ
次へ
大広間に戻ると レンが現れる前とまったく同じ光景が繰り広げられていた。 生木のツリー。 シャンパンの芳香。 浮かれた音楽と浮足立った人々。 まるで一時前の出来事など 夢であったというように――。 しかし僕は 決して夢から醒めたわけではなかった。 目の前に彼がいる。 彼の隣には 満面の笑みを浮かべた妻がいる。
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!

67人が本棚に入れています
本棚に追加