第1章

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私はこの世に生を受け何の趣味も特技もあまりなく、特に際立ったことも全くなく、ただただボンヤリと過ごしたと思う。 だからと言って、両親や兄弟または姉妹や恋人?も居ない訳でもないのだが…誰からも尊敬や愛情等を感じたことはない。 微かに表情は思い出せるも、私の感情を揺さぶるほど逢いたいなんて気持ちも薄い。 薄情だと言われるかも知れないが、家族と呼ぶには程遠い存在なので何処かで飢えて野垂れ死んでいても興味がない。 兎に角必死だったのだ、私は。 今まで何度も奈落に落とされようが這い上がってこれた。 何者かの手助けあってこそ、私の存在はこうして証明されているが、それさえも未だに核心を持てない。 先ずは、興味深く訊いているアナタに話そうか…私の過去を。
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