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確かに……学校にいる時は口調からして堅物そのものな話し方をしているもんな。
今まで悟の事を好きだって言っていた女の子が「執事みたいでカッコイイ」って言っていたっけ……
俺と一緒の時は、今どきの若者なんだけど、あの堅苦しい喋り方がずっと続くかと思うとゾッとする。
『それに・・・ずっと前から好きな奴がいるしな』
『えっ!?好きな奴がいんのに付き合ってたわけ?』
大体の事は他の友人よりも知っている……つもりだった。
『そう。ま、一回振られたから諦めてますよ。未だに好きだけどな』
そんな気持ちで今まで違う女性と付き合っていたんだ。
そりゃ、フラれて当然だな。
『で、誰?』
『は?』
質問返しされても……
以前相談とかされたかな?
自称一番の理解者である俺が、忘れたなんて言えない空気の中、過去を巻き戻しして考えてみたが、思い付かない。
『そんな話聞いた記憶が・・・』
喋り終わらないうちに悟は、「はぁ~っ」と溜め息をついて俺を睨んでいる。
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