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Hindeさんによると、赤ちゃんがおっぱいを吸っているとき、真空状態ができます。その真空の中では、赤ちゃんの唾液がお母さんの乳首に吸い込まれていきます。すると、乳腺にある受容体が唾液からの信号を読み取ります。このHinde氏のいう「ベビーの唾液逆流」なる現象が、母乳がその免疫物質の構成を調整させる方法になっています。
乳腺の受容体が病原体を検知すると、受容体はお母さんの体に対しそれをやっつける抗体を作り出すよう働きかけます。抗体は母乳を通じて赤ちゃんの体に入っていき、感染症を攻撃するのです。
つまり赤ちゃんが母乳を吸うだけじゃなく、乳腺が赤ちゃんの唾液を吸い取って、そこから情報を読み取り、母乳にフィードバックしているんです。
母乳についてはまだまだわからないことがたくさんあるそうで、微生物学や食品化学などいろんな分野の研究者がその仕組みの解明に取り組んでいます。母乳は実用的、というよりも、もはや魔法、と言ったほうがいいのかもしれませんね。
母と子供の切っても切れない絆
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