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ゆっくりと……
ゆっくりと……
甲高い無機質な音がスピードを落としていく。
彼を見つめる虚ろな意識の中、遠くで、ナースのものとは全く違う足音が廊下に響く。
彼の心音とは反対に徐々にスピードをあげ、その音はだんだん大きなって、部屋の前で止まった。
その瞬間――
ガラッと開く扉の音。
スッキリとしたスタイル。
白のAラインワンピース
黒髪のロングヘアー
薄いメイクなのに、頬が紅潮して…
息を少し切らせながらじっと彼を見つめる眼差しは、
まるで
――生き写し
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