0人が本棚に入れています
本棚に追加
「あぁ。母さんが言ってた。確かに見たんだって」
「ふーん」
「ま…。おまえに話した所で、どうしようもないな。ちょっと話を聞いて欲しかったんだ、気にしないでくれ」
「俺も、この夏休みは別荘行こっかな」
「な」
「本当はそれを言いたかったんだろ?一人じゃ怖いんだろ?」
「違う。勘違いも甚(はなは)だしいぞ。おまえは来るな」
「いや行くし。夏休みだし」
「僕の父さんの別荘だ」
「俺の父さんでもあるだろ。こーいう時だけ誤魔化すなよ」
「嫌だ。来るな!僕は勉強に集中したいんだ!」
「勉強の邪魔だけはしない。約束するよ。部屋数も半端ねぇし」
「僕が別荘に行くのは、君と距離を置きたいからでもあるんだ。なのに君が来たら意味がないじゃないか」
「どうせ、広ぃーろい屋敷じゃん。心配しなくても、十分距離は置けるだろ」
最初のコメントを投稿しよう!