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翌日。俺はいつものように学校に行く。いつも通りの通学路だと思っていたが今日は気分を害される工事の騒音が聞こえなかった。ふと、気になった俺はその場に立ち止まって上を見上げた。
太陽が眩しくてよく見えなかった。しばらく見上げていると上空から誰かの悲鳴が聴こえてきた。気になった俺は工事現場の中へと入っていく。
そこで再び上を向くと、誰かが叫びながら落ちてきた。
よく見るとそれは女の子だった。本来なら何か不思議な力によって、ふわりと宙に浮くはずの女の子は、何故かそのままの勢いで地面に激突した。
俺はその光景に呆気にとられ暫く身動きがとれないでいた。
「いったたー」
緊張感のないふわふわとした女の声で我にかえった。
声のした方をみると、そこには作業着を着てヘルメットをかぶった女の子。その下に砂の山があった。
何処かで使うのか?はたまた、工事現場の何処かを掘って出来たものなのか?わからなかったが、偶然にもそれがクッションになって目の前の女の子は無事だったようだ。
これが、俺と彼女との最初の出会いだった。
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