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強烈な眠気が一成に迫り来る。
「寝ちゃ駄目だ。寝ちゃ駄目だ」
目をこすって必死に眠気から逃れようとするが、頭がかくっと落ちてしまい慌てて頭を上げる。
そんなことが三回ほど続き、一成がもうだめだと感じたとき、チャイムが鳴る。
「はー、良かった」
一成は授業から解放されてほっとした。
「まったく、五時間目体育、六時間目数学とかいい加減にしろよ。眠気が加速するだろうが」
どうにもならないことだがひとしきり心の中でぼやいてみる。
するとそんなことをしている間にショートホームルームが終った。
一成はエナメル素材の紺色のような濃いパープルのリュックに教科書を詰め込んで教室を出ると、二階にある文芸部の部室へと行ってみることにした。
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