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「あのさ、おせっかいかもしれないけど、あんたの目の前にいるそいつ、もう死んでるからね」
一成の言葉を聞いて少女は驚いて目を見はった。
「わかるの。この子がここにいるって」
「まあね」
「すごいのね」
少女は素直に話す。
一成は恥ずかしくまた少し苛立つ気持ちを感じつっけんどんに言葉を返す。
「すごくなんてないよ。わかっても何もできないからな」
それだけ言うと急に自転車に乗り走り出した。
「あ」
少女が声をあげる。
「じゃあな。ちゃんと忠告したからな」
一成は構わずにどんどん走り続け、その後ろ姿はみるみるうちに小さくなって行った。
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