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Tシャツに腕を通しズボンに足を入れる。 まだ濡れたままの髪の毛を頭の後ろで束ねると、ドタバタとリビングへ向かった。 そしてドアを開ける。 ーーが、開けて目の前の光景に一瞬で思考が停止した。 「…え……」 窓はちゃんと閉まっていた。 だが、そこら中がみずびだしで。 恐る恐る部屋の中へ足を踏み入れてみると、すぐにその答えが分かった。 「雨漏り………」 天井から次々と雨が降り注いでいた。 「ど、どうしよう……っ!」 今までに雨漏りなんて体験をした事がない私には、どうしたらいいのかが全く分からない。 何か受け皿を置いたり、塞ごうにも最早塞げないほどの広範囲にまで広がっている。 何で…さっきまではこんな事になっていなかったのに……。 あーでも今はそんな事どうでもよくって…! えっと…。 こ、こう言う時は………。 「管理人さんっ!」 そう思い私は一目散に管理人室へと走っていった。
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