第1章

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声のした方を振り向く。 「高身長」「筋肉質」「スキンヘッド」 そんな男っ臭さ満載の中年男性が困り顔でまさかの仁王立ち。 正直、何だか怖い。 「あ、あのっ…」 「ん~、もっ、今日、何人目よ~。今度は可愛らしい女の子みたいだしぃ~」 …あれ? この人、まさか… 目の前の男性を見つめながらふと思う。 「もしかして…」 「んんん?貴方の言いたいことはよ~く分かってるわっ。さ、行きましょう?」 「え?あ、ちょっ…」 もしかして… オカマですか? オネエですか? こっち系ですか? それともあっち系? いつもの調子で質問攻めしそうになった私を 自分のペースへと引きずり込んでいくオカマな男性。 何もかもが突然の出来事すぎてさすがに頭が追いついていかない。 さっきまでの冷静さなんて嘘のように 私はなんだか嫌な汗をかいていた。
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