PROLOGUE-DIARY

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PROLOGUE-DIARY

 今から約46億年前、広大な宇宙の中、太陽系と云う惑星の集まりに“地球”という名の青き水の惑星が誕生した。地球は他惑星と違い刻一刻と姿を変える意志ある惑星であった。  それは3人の神たちが形成と破壊を繰り返し、創り出した至高の芸術品である。3人の神たちの1人、祝福と生命を司る女神・アルベクスは時と共に移り往く地球を見守る為、1冊の書物“アカシクル”に事象を書き綴ったのである。  それから数億年が経ったある時、時間と破壊を司る男神・エンドレス、制裁と形成を司る男神・ノア、2人の神たちが壮絶な戦争を起こし始めた。  戦争の原因は明らかであった。エンドレスの行った必要以上の破壊活動に、見兼ねたノアがエンドレスの破壊活動を阻止したのである。  アルベクスは元々力の弱い神だった為、2人の争いを止める事が出来なかった。2人の争いとそれを止める事が出来ない己の弱さに憂えたアルベクスは、諸悪の根源であるエンドレスを時空の彼方に封印し、ノアを意思ある動物へと変え地球上に放った。 (シンフォルティ神話より部分抜粋)  アカシクルは地球創造に関わった女神が書き残した巨大な年代記である。 しかしその書は己で意思を持ち、自ら万物の意識や記憶などを吸収し綴っていった。2人の神を封印し力を失った女神は、人間達を見守りつづける為、地球上の“世界の果て”と言われる場所にアカシクルと共に移り住んだ。  アカシクルには、人間達がこれまで築き上げてきた知識や技術、意思や思想、記憶までもが綴られており、邪な者達の手に渡れば世界を滅ぼしかねないと言われている。  その為女神は最低限の結界を居城周辺に掛けて、人間達の行く手を阻もうとした。 (ルクレイル冒険団 航海日誌から抜粋)
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