第1話 歌ってみな

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彼女が住んでいたのは山奥の田舎町 特に特産品などもなく、ほのぼのとした暖かい町らしい ただ一つ、普通の田舎とは違う異質なモノがあった それが彼女、星風嬉輝(ホシカゼ キキ)である どこが異質なのか…それは彼女の背中に生えているもの 空色の、片翼 それは彼女が人間以外の何かであることの、紛れもない証拠 だが… ほのぼのし過ぎた田舎町だからか、それとも平和過ぎる町だったのか、どちらにしてもアホだったのだろう その町は、彼女を普通の人間として認識していた 故に虐めに合うこともなく、またあったとしても翼にはつっこまれたことはなかったらしい そこはもう、その町には感心せざる終えない まぁそんなことはどうでもいい 彼女が人間以外の何かであることには変わりはない そんな存在を、うちの妖怪賢者が見付けて連れ去った 理由?しらんな 妖怪賢者様の考えている事なんざ、我ら凡人の想像など足元にも及びませんよ
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