希望への道

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「…よし、上がっていいぞー」 アレックスは辺りを見回し、そう言った。 「…静かね…」 辺りはシンと静まり返り、火事で何かが燃えてる音と風に乗って死者達の声しかしなかった。 「よし、じゃ、とっと武器を頂戴いたしましょうか」 そう言うとアレックスはガンショップのドアを開けた。 バンッ!! ドアを開けた瞬間、大きな音が響いた。 「この化け物め、また昔のように蹴散らしてやるわ!」 店の中には年老いたジイさんがショットガンを天井に向けて構えてた。 恐らく店主だろう。 「ま、待って。私達は人間よ!」 エルザがドアの前で叫んだ。 しばらくの 睨み合いが続いた。 「……そうか、いや、すまなかった」 そう言うと店主はこちらに近づいて来た。 「おじさん。私達…」 「待て…」 店主は俺ら三人を中に入った事を確認するとドアの鍵を閉めた。 「よくこの街中で生きてたな」 「いえ、私達病院から下水道を通ってここにやって来たの」 「何故こんな所へわざわざ?」 近くにあった椅子に腰をかけるとそう話した。 「武器がほしくて来たんです」 「全く、ご苦労なこった…好きに使いなさい。他の人達にも与えたがね」 「他の生存者は?」 「ここにはわししか居ないよ。」 そう言うと椅子から立ち上がり、奥へと歩いて行った。 「ついてきなさい、武器を分けよう」 俺らは店の店主の後をついていった。 「おぉ~!俺はこれにしよ!」 アレックスは目の前に飾れてたM37を手に取りながら言った。 「あたしはもう一丁ハンドガンと弾薬を貰おうかしら…」 両手撃ちかよ… ホントこいつ何なんだ? 俺の視線に気にもしないでエルザはガバメントを 取った。 「お嬢ちゃん。そんな二丁拳銃で大丈夫なのかい?」 普通の人はそう言うだろう。ジイさんよくぞ言った! 「ええ、あたし鍛えてるんで!」 ヲイヲイ!そんなんで納得するはず無… 「…そっか」 って、え--!! 何で納得してんの~!? そんなこんなで、1、2時間時間が経ってしまった。
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