第二部 襲撃

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「…お、何だお前らもいたのか?」 アレックスが俺らのカウンターの間に顔を覗かせて言った。 …随分できあがってるみたいだ。 「お二人ともいい仲だねぇ?うらやましい限りだなぁ」 完全にイッテるな… 「お、ダチが呼んでるわ。そんじゃ…」 アレックスはそう言うとフラフラした足どりで奥のテーブルに向かって行った… 何杯飲んだのだろうか… 「…あんな酔っ払いはほっときましょ」 エルザは空になったグラスをおっちゃんに渡しながら言った。 いや、あんたも十分酔っ払いだぞエルザ… 一時間後 外はすっかり暗くなり、 店の中はますますにぎわって来た。 「おじさーん、もう一杯ちょうだい♪」 「お前、いくらなんでも飲み過ぎだろ…」 俺はカウンターの下に手を置いていた。 「っうるさいわねー、あたしの勝手でしょぉ…」 そう言いながらエルザはグラスを下に落とした。 パシッ! 落ちたグラスは俺の手の中にすっぽりと入った。 「ったく…おっちゃん!ご馳走さま」 「はいよ!またな」 俺はおっちゃんに金を渡してエルザの肩を抱えると店を後にした。 「ちょっと!まだ全然飲んでないわよぉ」 「はいはい、分かったよ…ハァ」 まさかこいつも酒癖が悪かったなんてな… いや、何となく分かる気もするが… 俺はエルザ持ち抱え、奴の部屋に投げ込んだ。 ドスッ!! 「あぅっ…!」 「全く、自分でベッドに行くんだぞ!」 「うぅぅ…」 「分かったな!じゃ!」 俺はそう言ってドアを閉めた。 …なんか疲れがどっと出て来た…これからはあいつの誘いは断ろう…… 俺はそう心に決め、自分の部屋に帰って行った。 はぁ、疲れた…ちっとも楽しめなかった… いや、楽しむつもりは最初っから無かったが… …今日はもう寝よ… 俺はベッドに死ぬように倒れ込んだ。 こうして俺の最悪の夜は過ぎて行ったのだった。
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