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しばらくしてやっと一人で歩けるようになるまで回復した。
相変わらずエルザは俺の事を睨んでるが…
「ここらへんにいるはずだよな…」
「いませんね~」
「おっかしぃなぁ、他の人に聞いても外には出てないって言うし…」
「なぁ、この際俺らだけで死体を探さないか?」
「う~ん…仕方ない、そうするか。
どうせトイレか何かだろ。」
俺らは医院長抜きで探すことになった。
「ねぇ、確かに遺体は203番に入れたんだよね?」
エルザがあちらこちらのドアを開けながら言った。
「確かにもクソもあの時俺ら三人でしまっただろ。」
遺体名簿を見ながらアレックスは言った。
「おかしいな…確かに名簿には203号、ロイって書かれてるな」
「ねぇ、もしかして生き返ったんじゃ…」
「そんな馬鹿な!ホントにそれじゃゾンビじゃないか」
俺はそう言って辺りを見回した。
「わからないぞ。こーやってるうちにもお前の後ろで襲うかもし…」
バターン!!
急に入口のドアが開いた。
「ひぃぃっ!?」
1番驚いたのはアレックスだった。
…情けない
「な、何だ?」
「分からないわよ!」
俺は開いたドアの先をじっと見つめた。
「…何もないぞ?」
「じゃ、じゃあ今のは?」
「恐らくただの風でしょ。ここらへん隙間風があるから」
「や、やっぱりなやっぱりそうだと思ったよ!」
ウソつけ。
「とりあえずもう少し捜そ?」
エルザはそう言った。
「あ、あぁ…」
アレックスはまだびくびくしてる。
なんか頼りなく見えてしまった。
結局、その日も何も見つからなかった。
更に医院長も消えてしまった。
こうして医院長が消えたまま数日の日が過ぎた。
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