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僕はオムライスを食べながら思うのだ。この世界……征服しちゃおっかな。
冗談さ。どんな戦力のある個人だろうと何千、何百万、何千万の敵に勝てるわけないしな。
そんなことを考えながら、食器を洗いもう一度寝ました。
▽
次の日、寝ぼけ眼で目を擦りながら父と母のいる食卓に足を運んだ。
「遅いわよ。早く食べないと遅刻するわよ」
目の前に並ぶ、鮭の塩焼きと味噌汁にご飯。今までなら普通に食べてた。だが、今の俺は普通の飯に感動を覚えていた。
「オイ、飯くらい静かに食べられないのか」
「別にいいじゃん。美味しいんだから」
「いっちょまえに反抗期気取りか」
やべ、父さんはあんまり俺に良い印象持ってなかったから、いつもびくびくして過ごしてたんだっけ。
「ほらほら、ご飯が冷めますよ」
「俺はもう食べたから学校いくね」
俺は部屋に戻り制服を着て、学校に行った。その後の話である。
「!?お、おう行ってこい」
「あらあら、突然強くなって、昨日まであなたと口聞くことすら嫌がって食卓では、無口でしたのに」
驚く父親を責め立てつつも息子の変化に戸惑う母親。
「俺が厳しくしてたのも、全てアイツのためだ。社会に出れば、これくらいよくあることだろう」
「そのせいで変に性格が歪んでしまったらどうしてくれますの?ほほ、今夜は厳しくいきますね」
「待ってくれ、アイツに聞こえてしまう!」
「そのギリギリが良いんじゃありませんか。あなたも顔が赤くなってきてますよ楽しみなのでしょう?」
「クソ、仕事行ってくる!」
「はい、いってらっしゃい」
夫婦仲は健在のようだ。
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