俺がショウジョウバエと登校した話する

2/35
8人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
では、具体的にどのようにコミュニケーションを取り続ければいいのか 俺は、たとえ試験管の外からでも、常に一緒にいることが大切だと踏んだ 自分の一番近くに常に置くことにより、自分の匂いや思いを少しづつ知ってくれるんじゃないか 自分を知ってもらえれば、そこから信頼関係も生まれるのではないか と同時に、俺自身、またショウジョウバエを触ってパニックになってしまうようなことは、二度としてはいけないと思っていた 慣れてもらう以上に慣れなければいけなかった 次の日の朝、俺はショウジョウバエが50匹くらい入った試験管を2本手にすると、制服のブレザーの内側の胸ポケットに入れて登校した
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!