俺がショウジョウバエと登校した話する

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ハエ達に指示を出したのは良かったが、ハエが試験管に戻るまでは誰にもバレてはいけなかった どうやら、教師にはまだバレていないらしい 俺は、不自然さを出さないようにしながら、首を左に向けた どうしよう、かえでちゃん、がっつりこっち見てた 黒縁メガネが似合う、地味目だが可愛らしい子だった 普段だったら、ときめいてしまうところだったかも知れないが、今はそんな余裕はなかった そしてかえでちゃんと目が合う それは、全てを知っている目だった 俺は口から空気が漏れる音と共にかえでちゃんに苦笑いをした ハエ出てきちゃった、てへぺろ といったところだろうか 「キャーーーーーーーーーーーー!!!」
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