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流『とりあえず、すまなかった』
彼が頭を下げてきた
『なんの事?』
流『さっきの話俺は聞いてはいけなかったと思ったんだが?』
アタシは思わず笑ってしまった
流『何が可笑しいんだ?』
『別になんでも無い、ただ気にしないで聞かれて困る話では無いから』
そこで再び沈黙が訪れた
『ねぇー?』
流『なんだ?』
『もし、殺人者の遺伝子が組み込まれてたらアタシもいつか侵しちゃうのかな?』
自分でも分かるくらいその声は弱かった
藍川は真面目な顔で考え
流『もし、そこ理論を当てはめるなら俺もそうかるかも知れない
愛した人でさえ手にかけた親の血が流れてるから』
(そっか…コイツも)
流『有りもしない罪で虐めと言う名の迫害を受けた奴もいる』
とても小声だったけど、それは苦々しく吐き捨てる様に流は言った
流『咲哉はあんな親だけど、誰よりも人の痛みを知ってるが故に誰も絶対に傷付けない
分かるか?血で人の内面は築けないんだよ』
(そうだ…そうだよね)
アタシは自分をバカだと初めて思った
自分が特別だと思い続けていた
アタシは進むことに怯えて逃げることを隠す事をし続けていた
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