霙の恋

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霙『もしかして、予定とか有ったりしますか?』 少し悲しげな顔をして霙ちゃんは聞いてきた 『違うよ!!予定は無いんだけど』 霙『けど?』 『雪さんや雹さんもいないのにそんな勝手な事をして良いのかなって思って』 僕の言葉を聞いた霙ちゃんは大きなため息を吐いた 霙『この家の住人は誰一人咲哉様の事を迷惑なんて思いません… アタシは咲哉様に泊まっていって欲しいです』 最後の方は顔を赤らめて小さな声になっていた 霙ちゃんの最後の言葉に僕は決心がついた 『分かった、泊まらせて貰うよ』 ホントは誰もそんな風に二人が思うはずも無いのも喜んでくれるのも分かってる だけど、これ以上迷惑を掛けたくないって思う 霙『やったー!! それじゃ、晩御飯を用意しませんと』 『えっ…あぁ、うん』 時間は七時半、晩御飯にはピッタリの時間 だけど、誰が作るのか?そんな疑問を瞬間的に僕は思った その時、閉じられた扉が開いた 冬『咲、ここにいたか』 『冬!!』 少し息を切らし汗ばんだ冬 冬『ワリィ、遅くなった』 霙『ホントに遅い』 霙ちゃんは少しむくれていた 冬は少し机の上を見て 冬『ホットケーキか?』 僕に向けて聞いてきた 『うん、美味しかったよー』
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