霙の恋

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冬『そっかー』 冬は視線を僕から霙ちゃんに移して『フッ』と笑った 霙『な、何よ!?』 冬『別にぃ』 少し笑いながら冬はそのままキッチンの方に消えて行った 僕は霙ちゃんに視線を移すと震えていた 『大丈夫?』 僕の言葉に霙ちゃんはバッと顔を上げた 霙『大丈夫でーす えっと、アタシこれを片付けて来ます』 霙ちゃんは机の上の皿やコップを纏めて冬の後を追った ーーー冬視点ーーー 俺の居ないこの家に咲哉一人にした事を不安だった 家に着くとまだ母さんは居なく初めて咲哉が居るのにオヤジも居なかった リビングに行くと霙と咲哉が話していた (少しは良いところを見せられたのかなー?) 皿に残った蜂蜜を見て昨日の霙とのやり取りを思い出した 俺はとりあえず、キッチンに残された色々な物を片付けながら、そんな事を考えていた 霙『もぉ!兄さん!!』 入り口から皿を抱えた霙が叫ぶ 『んなに叫ぶと咲哉に聞こえるぞ』 霙『うっ…』 そう言ったら大人しくなった 『とりあえず、それを浸けとけ』 俺の言葉に返事を返さず霙は流しに皿を置いた 『まぁ、もう少し咲と話してろよ 俺は飯作るから』 霙『ふんっ』
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