不眠夜華城

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眠らない街 華の咲く 通りにて 裸電灯 湯気を遊ばす 吊るされた鶏(とり)は僅かに 目を開いて タレを塗られてツヤツヤと照る 港から一本道の歓楽街 観光客は ここで帰んな 原住民 移民 混血 親知らず 羽のない子が 地を駆ける街 十二龍(あーしーろん) 方位を守る龍が抱く 本国にまで 忌まれた出島 静寂(しじま)など 無きに等しいこの街の 間奏曲の 始まり はじまり
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