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敬子が帰ってオレは思った
オレたちは若かった二十歳そこそこで龍之介が生まれ
仕事と家族オレにはその両方を守ることが出来なかった
仕事に追われる毎日その結果いつの間にか家族とどう接すればいいか解らなくなり
その溝は気づけば修復不可能になっていた
オレは逃げたんだ楽な道に他の女に…
オレの金や立場に寄ってくる女は楽だった
そんな女の中にもそれなりに好きな女ができ
それを期に敬子と離婚した
そしてその女に子供が…
だがそれは偽りで…
金でそんな女を切り捨て気づけばオレは独りになっていた
そんなある日
久留美に出逢った。
久留美は他の女とは違ったオレを知らないオレが何者か彼女は知らずにオレと居てくれた
だからあえて教えなかった
只の"慎之介"普通の男 …
久留美にはそう思ってもらいたくって
だから何も聞かないし何も話さないお互いがお互いのプライベートには触れなかった
ただ一緒に居るだけで充分だったんだ
それなのに…
別れは突然やって来た
彼女と関係をもってすぐ彼女と連絡が取れなくなった
探して見つけて気づいたのはオレが抱いたのは久留美ではなかったという事実。
オレはショックと罪悪感に途方にくれ数年経っても久留美を忘れられなかった
仕事の合間を縫い久留美を単独で探し
見つけた時には彼女の側には龍之介がいた
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