第2話 消える!
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【一】 その街は全体的に赤茶けた空間といった印象だった。 太陽はどんよりとした雲間に隠れていたが、かなり暑く蒸していた。 ここがどこなのか、はっきりとした自覚は無い。 私はある場所を一人で探し歩いていた。 おおよその見当はついてはいたが、見回せばみな同じような建物ばかりで、不安がかすめる。 とにかく急ごう、雨にでも降られたら大変だ。 気ばかり焦って、一向に進めていないような…。
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