第2話 消える!

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【六】 ある日のこと、私は自宅の書斎で論文を書いていた。 途中まで何事もなく進んでいたペン先が、進まない。 ん…? 詰まったかな? インクのカートリッジを交換しようとして、ハッとした! 進まないのは筆記具のせいじゃない! 指先が強張り、自由に動かないのだ。 どうしたというのだ! 焦りながら関節を動かそうとした。 力づくで動かそうとすれば、余計に固まってくるようだ! まずいな! 締め切りまで、あと3日しかないと言うのに…。
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