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「あの…どうかしましたか?」
今の私は、本当に絶望的な表情なんだろう。近くを歩いていた青年が声を掛けてきた。
「いえ…あの…えへ、えへへへへふひひ」
言えない。まさか食い逃げ中なんですとか。絶対に言えない。
笑って切り抜けようとしたけど、おにーさん、なんだか訝しい顔をしてます。どうしよう。真面目に助けて神様。
そうこうしている内に、背後から怒声。本当に絶体絶命です。
ああもう、背に腹は変えられないか。
「おにーさん!ちょっと!!前を!!失!礼!」
おにーさんの真横にある壁を勢い良く蹴り、宙を舞う。
吃驚するおにーさんと、目が合った。
空を切りとったような美しい群青色の瞳。
素直に綺麗だと思った。
おっと、いけないいけない。
そのまま屋根に着地して、駆け出す。次に来た時は、ちゃんと店長さんに謝ろうと考えてサゼルメリクを後にした。
自国に戻って、胸元のリボンが無い事に気づいたのは、また別のお話。
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清穆さんをお借りしました。
やっとコラボ出来たよわぁあーい(^ω^≡^ω^)
コラボ出来たのに…食い逃げしてるとか……浪漫の欠片もないやんorz
リボンは煮るなり焼くなり食べるなり、もう好きにしてください(´_ゝ`)←
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