amigo

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「なゆたちゃんへのアドバイス、やっぱりにわか知識の私じゃ限界あるからさ。スウィートアクションシリーズとかあぁいう可愛い系のをメインで扱ってる店があってね、そこに行って聞いてみるのはどうかなと思って。と言っても、私もその店には友達の付き添いで二~三回しか行った事ないから、あれなんだけど」  失礼な事考えてごめんなさい。  俺の為だったんすね。 「ありがとう風見さん。じゃあ、そこへ連れていってもらってもいいかな」 「うん、勿論。じゃあ、行こうか」  バス停まで行き、バスで少しだけ移動する。  歩いて行けない事も無い距離だけど、まぁ面倒だからという事で。  そして、バスを降りて少し歩くと店に着いた。  さっきまでいた所に比べれば小さい、こぢんまりとした店。  看板には『amigo』と書いてある。 「あみご? ……あぁ、アミーゴか」  ちょっと昭和くさい雰囲気の店名だけど、店構えは新しい。  ふわふわとした装飾に、色は原色盛り沢山。  …………少し、ファンシー過ぎやしないだろうか? 「……入りにくいなここ」 「男の人だけだと確かに入り辛いかもね。けど一旦中に入っちゃえば普通にコアフレンズのお店だから。大丈夫だよ。さ、入ろう?」  風見さんの後ろに引っ付いて、店に入る。 「ふーん」 「ね? 大丈夫でしょ?」  確かに中は普通のコアフレンズの店だった。  コアや技術を覚えさせるスキルカードは置いておらず、ボディパーツや装備系がメイン。 「いらっしゃい」  レジに座った店員が声をかけてきた。 (うぉー)  ヤバい。  店員超イケメンだ。  年は二十台の半ば頃か。  鼻筋はスッと通っていて、切れ長の瞳は同性からはビビられそうだけど、異性からは良い感じに受けそう。  ただ、髪色を真っ金々に染め過ぎ。  あとピアス三つも付けるな。  ぶっちゃけ、怖い。  外で見かけたら即効で目を逸らして道を開ける。
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