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どんな顔をしていたがわからないが、その様子を見ていた男性が心配そうに
ママの座っていた席に移動してきた。
「大丈夫?」
「はい・・・だ、だいじょうぶです」
私は息をすると同時にしゃべったせいか、変な声になってしまった。
「マスター、水お願い」
男性はそう言いながら胸ポケットからハンカチを取り出し、私に差し出してきた。
私はペコっとお礼をし、ハンカチを受け取った。
グレーベースのチェックのハンカチ・・・
そのハンカチを口元にそっと当て、フーっと胸から息を吐いた。
すごくいい香りがする。
香水?でも香水ほど強く、するどい香りではなく
柔らかく心地のよい香り。
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